saying (俳句71句)

2025-09-03 - Tags: haiku

君と会う昨日のような花火の日

白い折り紙で折る川みじかくて

花束を見ていた昼の目を擦る

はなやかな手を取り合って泳げない

未来ありきたり大きな水たまり

練習曲つたわるように手の話

君と書くことで読まれてありふれた

単純に知らない川が目の前に

どこにいても地図がただしい俄雨

水域きれいなことば意味は知らない

まばたきに水平線を借りている

これからの絆創膏も手順だよ

つよい風言いたいことはそれだけ

湖は林のようでねむいかも

泳ぐ技つづく時間がつづくまで

さんずいに人と書いたらどうしよう

速くないように水星見えている

会えてよかった君は大きな橋を描いた

空想や洗われている皿広い

どの鍵にも理由があって教えない

手がむかし触れていた水いまもある

朝とてもあかるいうちに捨てる壜

交換日記ことばかなしくして書かれ

水金地もくひんやりする葉書

消しゴムは便利わたしの近くにある

四角錐することのない正午かな

約束が印象的な信号機

冬眠や映画館ではしずかにする

あしたのこと浅瀬で遊ぶようなこと

待ち合わせしている水とあかるい舟

静電気ふしぎなことにすずしい絵

空間は半分南大きな木

さみしくてしばらくえれくとろにくす

からっぽのプールからだの季を仮に

再現や電波のぼれば電波塔

送電と送電塔が分かりあう

かけがえはないのにここは試着室

ある午後はひまでわたしがいないみたい

レモン/レモネード/君を思い出して/思う

こわれかけながら美術館に鳥

春の水曜日遅いからそろそろ帰る

朗読はからだをわすれない長さ

飽きっぽい手のひらが手の中にある

帆になればいろんなきもち秋の空

表現をすれば泉は水の椅子

いくつかの螺子を外して夏と秋

月に水流れる昔話かな

唇は火花いますぐ言いなさい

たとえばの話が終わる汀かな

会いたくてすこし深海魚の話

たとえたら花ほろんだら花ぐもり

自転車で渡る橋にはない名前

よく晴れた日を手渡され会いに行く

せんすいかんせんすいかんとあいしたい

回転木馬わたしは走りたい躰

ていねいに結ばれている手紙に手

水際の誤字のうぉーたーりりーたち

ひかえめに言ってきれいな傘をさす

海と波はなればなれにすこしなる

寝室はしずかな塗り絵まだからっぽ

落書きが流れなかった方の川

それでいい 水族館でふつうに泣く

平凡なひかりを歩く廊下かな

目を閉じたまま覚めているふらくたる

秋は椅子さがせばそこら中にある

いまきみがいちばん遠い睫毛かな

こわれないプールわたしは無いてない

なつかしいじゃんけん・グッド・バイ・ぼくら

浮寝鳥あとは鏡をよろしくね

見えながら月が青空にあります

ゆっくりでいいから話し言葉かな

saying (俳句71句)